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和紙
経師
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       和紙の章


 また、伝統製法では、コウゾなどの表皮の黒い部分やチリと呼ばれる繊維の大きな塊を丁寧に見分けながら手で取り除く作業を経たうえで流水に晒し、天日に晒す(本晒し)ことで味のあるオフホワイトの紙が漉きあがるのですが、この工程に塩素を含んだ漂白剤、次亜塩素酸ソーダなどの薬剤を投入して、労せずして純白を得るようになりました。
 これらの「合理化」で製造原価は数百分の一になり、このような安価な和紙が出回るようになった結果、哀しいことに和紙は信用と評価を失い、永い耐久性を求められる建築には次第に使われなくなりました。原価を数百分の一にし、寿命や味わいも数百分の一にしてしまいました。

 われわれ「土佐派の家」は、コストが安いという理由でニセモノを使うことは許せないと考えています。それでは文化は育たないし、ちゃんとした子供は育たないと考えるからです。

 高知市上町の龍馬の生まれた町に平成16年に竣工した「龍馬の生まれたまち記念館」は本物の土佐和紙がふんだんに使われています。高知県建築士会「龍馬委員会」メンバーの設計で、「土佐派の家」の手法が採り入れられた建築です。

 和紙を障子や襖はもちろん、天井や壁にもさまざまな表情で使っていますが、これは経師(きょうじ)という和紙を扱う職人の上田博康さん、博章さん親子の力の入った仕事です。建築に土佐和紙を利用する展示場のようになっています。

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内観写真


土佐派の家
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