背景


       序 章

 われわれが先人から受け継いできた伝統的な手法は、これらの問題を難なくクリアするものでした。大きな大黒柱などを使い、貫材を通して、予想を超える地震力も“柳に風”と受け流す柔構造でした。
 そして百年を超える寿命があり、使う建築材も木・土・和紙といずれもたっぷりと水分を含み息をする素材で、廃棄後には自然の土に還るものばかり。日本の多湿の風土によく馴染みます。木材の伐り旬、自然な乾燥、軒を深くする工法など細部に至る長年の知恵で、先人たちは千年でも長持ちする木の使い方を確立してきました。

 人造物ではない自然の素材には巧まざるゆらぎがあり、時とともに味わいを深め人間の感性に自ずと安らぎをもたらすものになっているのです。

 「土佐派の家」は、化石エネルギーをあまり使わない時代に完成した土佐の土着の伝統工法を再び評価し直すことで甦らせ、これをもとに現代の感性でデザインすることで、戦後工法の病的現実を少しでも改善し、循環型社会に適った庶民のための健全な住宅の姿を再構築したいと考えています。

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土佐派の家
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