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漆喰
      漆喰と土の章


 「土佐派の家」にあって、木に負けない女房役が左官材料の土と漆喰(しっくい)です。木とともに土は世界中で住宅の素材の主役であり、それを扱う左官は大工と並んで重要な職方です。

 木造の骨組みをつくったあとで、竹で小舞(こまい)と呼ばれる籠状の下地(竹小舞)を壁に取り付けた上に、近くの地面から掘り出してきた土とスサと呼ばれる切り藁(わら)を繋ぎに混ぜて練ったものを塗り付けます。これは壁の下塗りで、「荒壁を付ける」といいます。そこまでの仕事は素人でもできる仕事なので、その昔、農村では自家労力で農閑期に行われていました。

 近年、建築材料に新建材が入ってきて、材料費はただのように安価ですが労力のいる土壁がめっきり少なくなってきました。しかし「土佐派の家」の考え方としては、この素朴な材料、竹と土と藁からできていて、寿命が尽きるとそのままその土地の土に還(かえ)っていくという、哲学的ともいえる環境に優しい素材をもう一度評価することにしています。

 これは新建材のビニールクロス壁の対極の壁です。石油からできたビニールクロスがまったく水分を吸わず息をしないのにくらべ、土壁は重量があり、呼吸をして水分を含んでたっぷりとした調湿性能を発揮し、確かな存在感で音を遮り、また心地よく響かせてくれます。
土壁
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土佐派の家
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